少し前に読んだ内容ですが、kzk氏の日記経由でいくや氏の「Linuxにおける日本語環境の現状」とその補足。
こういうのを見て思うのだが、XIMを捨て去りたい人の説明できちんとしたものってなかなか見ないんだよなぁ。自己完結してて他人に伝わってないのか、言葉が足りないなと思うものが多い。
いくや氏の論もXIMというプロトコルの問題なのか、kinput2というXIMサーバの問題なのかの切り分けが(本人には出来ているのかもしれないが)外からはわかりにくいと思う。
kinput2は十分な機能を持ったものではないし、XIMにも問題点があるのは確かだが、XIMを切り捨てられるだけのものが現状は一切ないのも明らかだと思う。
で、私なりに問題点をもう一度まとめてみよう。
XIMの問題点とされているのは大まかに以下の通りのはずである。他にあれば教えていただきたい。
* 環境変数などの特殊な(?)設定を必要とする。
* I18NなプロトコルではあるがM17Nは考慮されていない。
* 動的にIMの変更が不可能。
* キャレットの座標が取得不可能な場合がある。
* X固有の技術である。
などといったところか。
ただ、上記の欠点は多くの場合はそれほど問題とならない。それはいまだにXIMが生き残ってることからも明らかと言ってもいいと思う。
ユーザから見た場合のXIMの主な問題点はXIMサーバにろくなものがないことだろう。最もよく使われているであろうkinput2なんか、単語登録の機能すらない(tkwnnregなんてアプリケーションもあるにはあったが。Cannaではkinput2からでも単語登録できるかも)。
じゃ、どうしてXIMからIIIMFやuimへの移行がまだまだなのか。IIIMFでもuimでもXIMプロトコルを使う場面がまだまだなくせてないこと、XIMを使う場合にkinput2などのXIMネイティブなアプリよりも安定、安心して使えるものという雰囲気がないことを私からはあげたい。
特にIIIMFはATOK-X専用という雰囲気もある(Cannaも使えるようだが、IIIMFでCannaを使うメリットは何だろう)。
もっとも結局は宣伝かもしれない。IIIMFもuimもエンドユーザ向けにそれぞれのメリットを十分に伝えきれてない気はするなぁ。まだまだ開発者向けなんだろうな。
scimには触れてないし、かなり雑文になったが、眠いのでここまでで。
Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/asaki/www/wordpress/wp-includes/class-wp-comment-query.php on line 405
SCIMそれ自体はXIMの代替ではないのでXIMの代替という文脈においては別に言及しなくてもいいのではないですかね。
プロトコル側から見た場合のポストXIMについて語る場合はscimへの言及は確かに必要ないですね。
kinput2回りの話もちょっと絡めたかったのでちょっとその辺りの焦点は甘くなってしまいました。
UI周りを持ち出すときにはscimを無視は出来ないですし。
そのうち、気が向いたらもっと突っ込んで調査、考察してみるかな。
あとは一部の言語で必要なsurrounding textをサポートしてない事、機能拡張の道が事実上閉ざされている事でしょうか。
それと私個人的にはX依存は大きな問題点です。
Qt-develでの議論を中断してしまっていてすみません。もう少ししたら返事するつもりではいます。
surrounding textのような日本語で使わない機能については念頭にありませんでした。
機能拡張については良し悪しもあるでしょうが、XIMクライエントからの制御方法が乏しいことなどもあげてもいいかもしれませんね。
後はやはりドキュメントの乏しさか。
このあたりは場合によっては致命的な欠点といってもいいかと。
Qt-develの件はごゆっくりと。個人的にはあの議論はDaisukeさんにプレッシャーをかけたいところだったり。
「で、どうしたいんですか?」と。